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サスティナブル技術

Remake|リメイクファッションとは!?その魅力とサスティナブルとの関係

ファッション製品の使い捨ては、今や古いかもしれない。
今まで使っていた服が、ただ捨てられるのではなくて、手をかける事によって新しい服へ生まれ変わる。これは近年私たちが抱えている、ファッション製品の消費のあり方や、私たちの目指しているサステイナブルの活動の一部を変えてくれるのでしょうか。

今回ご紹介するファッションのリメイク(Remake、Reborn、Re crafted)は今アパレル産業が抱える問題を解決するひとつの方法として、世界で注目を浴びています。

リメイクファッションとは?

リメイクファッションはその名の通り、既存の商品を作り直す技術・スタイルのことで、テイラー(仕立て屋)に依頼したり、ミシンを使い自分でやったりすることが一昔前までは普通に行われてきたのですが、ファストファッションブームやトレンド変化のスピードにより多くのテイラーが廃業したことによって今ではあまり馴染みのないものとなってしまいました。

2019年頃より、このリメイクがプチブームとなり、数少ないテイラーに注文が殺到して、1ヶ月待ちといった状況になっているようです。トレンドは一定期間経つと昔のトレンドが再燃することがあります。その他にも、日本のバブル期に販売されていたジュエリーを中国バイヤーが買いあさり値段が高騰したこともあったように、海外から需要によりトレンドが再燃することもあるのです。このようなトレンドの再燃によって、昔の服やアクセサリーとリメイクすることがブームになることもあります。

リメイクといっても、オーダーとカスタマイズあります。そこで次はオーダーリメイクとカスタマイズリメイクを紹介させていただきます。

オーダーリメイクとカスタマイズリメイク

洋服のお直しで有名な、マジックミシンさんでは、世界に一着しかないあなただけのファッションをコンセプトに、デザインが古い、サイズが合わない、好みが変わった、というクローゼットにしまいこんでいる洋服をお好みに合わせてリメイクしたいという要望を叶えるリメイクの方法に力を入れています。

例えば定番のマキシワンピースとボックスワンピース、上下を切り分けて1つのデザインにしたり、トップスを作ったり出来る。何年か前に購入したトレンチコートにレザーを合わせてもっとアクセントをつけたりも可能で、デニムからバックを作ったり、いらなくなったパーカーからペットの洋服を作ったりしています。

カスタムリメイクもオーダーリメイクと似ていて、SARTO銀座工房では、熟年の職人がカスタマイズリメイクをしてくれますし、ボタンなどの替えなど必要なリメイクであれば、歩いて2分の距離にある、MITAKE BUTTONSといった海外のヴィンテージものを中心に、あらゆる種類の洋服にコーディネートできる、ボタンの専門店もお店の近くにあります。

ボタン1つ?と思う方もいるかもしれないが、ボタン1つ変わるだけで服の雰囲気はガラッと変わります。なので今クローゼットで眠っている服があるのなら、自分のイメージを実現する事が可能な、オーダーやカスタムといった、希望の製品へとリメイクする事が出来るサービスがあるので、ぜひ皆さんにも捨てる前に、衣類のリメイクを試してみて欲しいです。もしかしたら、自分の理想が現実となった、究極の一枚に出会えるかもしれないですね。

リメイクファッションブランドの誕生

一方で、自分が使用していた服を今風にリメイクするのではなく、リメイクを専門とするアパレルブランドが誕生しています。方法は市場からリサイクルされる服を集め、決められたルールに従ってパターン取りしたものを混ぜ合わせて新しい服を作ってしまうのです。

最終的にできあがった商品はこんな感じになります。

 

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Amigos #wastelessreimaginemore #kendojacket #indigo #transformation #customization

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英語にはなってしまいますが、アウトドアアパレル企業パタゴニアが展開する「Recrafted」という古着を回収してリメイクするプロジェクトの動画がわかりやすいので添付します。英語がわからなくても映像を見て楽しむことができます。

また、サスティナブルファッションの先進国であるアメリカで流行っているブランドを2つほど紹介します。


Ceezeはコナー・セルツというデザイナーによって立ち上げられたブランドで、コナーが12ヶ月間の入院生活で気晴らしの為に始めた、靴の塗装と古いジョーダンシューズの復元という経験をベースに作られたリメイクシューズブランドです。リメイクと言っても、新しい素材を使用して製造している商品もあるので、完全なサスティナブルアイテムとは言えないかもしれませんが、一部で製品の再生利用などもおこなっているため、サスティナブルファッションブランドと呼べるかと思います。

 

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Maurizio selecting his jacket for @denimdaysfestival. We won’t be bringing (hardly) any denim. Sept 30 – Oct 1 @ Metropolitan Pavilion in NYC. @mauriziodonadi

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ATELIER & REPAIRSはデザイナーのモリッチオ・ドナーディによって設立されたブランドで、洋服の無駄を如何に削減できるかというサステナブルな思考で、巷にあるデニム製品を回収し、リメイクすることで付加価値を創造し、世界に一つしかない商品を生み出しています。オンリーワンのアイテムなので、欲しくても買うことができないほど人気なブランドなのです。

リメイクファッションの魅力

ファストファッションと違って、同じ物が二つとない”味がある”服を作れることが、リメイクファッションの魅力の一つです。同じデザインの商品であっても、ひとつひとつのパーツが違うので、人とは違う何か特別感をデザインから感じることができるのです。リメイクファッションは一つのクリエイティビティから生まれた、ユニークな製品で、そんな所が私はとても好きです。また、もちろんサスティナブルファッションとも言えるでしょう。

ファッションの環境問題は、決して放ってはいけない問題です。問題の解決は色々と提唱されています。間違いなくリメイクもその選択肢のひとつです。小さなことかもしれませんが、ファッション製品を購入したお店で見かける衣類の回収ボックス(リサイクルボックス)にいれる事や、リメイクショップに持って行くという事で、古いファッション製品にシンデレラのドレスの様に魔法がかかり、新しい素敵なアイテムに生まれ変わるかもしれません。今まで気が付かなかったファッションスタイルをみつけることができるかもしれません。

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